2016年度少年少女国連大使の斎藤美瑛です。
本日はこのようなお時間をいただき、ありがとうございます。
Let's change the world together!
突然ですがみなさん、ハリーポッターシリーズに出演しているエマ・ワトソンさんをご存知ですか?
エマ・ワトソンさんは、国連親善大使として、gender(性別)平等を訴えかけ「He for She」という活動をされています。
私は、エマ・ワトソンさんが大好きで国連に興味を持ち、今回応募しました。そして日本全国30人の親善大使の一人として、ニューヨーク研修へ行ってきました。
そもそも「国連」とは何か?皆さんご存知だとは思いますが正式名称は国際連合。
1945年に設立され、現在加盟国は193カ国です。
常任理事国としては、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5ヵ国で構成されており、6つの主要機関と多くの専門機関で成り立っています。
国連の目的としては、全世界の平和、各国間の友好、貧困、飢餓、非識字の克服、互いの権利と自由の尊重、各国の共同協力などが上げられます。
そんな国連では2000年から2015年にかけてミレニアム開発目標「MDGs」が宣言され、8つの項目が発表されました。これは去年までに達成されているんです。
このことから、MDGsが達成されたということは、「世界は安全で平和になりました。」と考えられます。しかし、本当にそうなんでしょうか?
世界の現状を調べてみると、全世界の半分の人たちが1日2ドル以下で生活していたり20%の人たちが、1ドル以下で生活しているんです。このことからも分かるように、現在、紛争や貧困、飢餓、病気など様々な問題を抱えている人がたくさんいるんです。
そんな今年に、新たに世界共通の開発目標として発表されたのが、SDGsです。
昨年までのMDGsの8つの項目をさらに深くした17項目が発表されています。
このSDGsの啓発活動には、みなさんもおなじみのサッカー日本代表の本田圭介選手が、今年の6月に国連の大使になったことや、以前からユニセフなど世界で活躍をされている黒柳徹子さんが国連の動画に出演するなど、たくさんの著名人がこの啓発活動に参加されています。
そんな中、私は国連大使の一員として、全国30人の大使のみんなと、国連本部で海外の人たちに向けて英語でスピーチをしてきました。
私たちのチームでは、17の項目の4番目、「質の高い教育をみんなに」をテーマに発表したところスタンディングオベーションをいただくことができました。
今日はその発表を私の考察とともに発表したいと思います。
まず、教育とはどれほど大切か考えた事はありますか?
貧しい国の人たちは、教育を受けることはできません。教育を受けられないことにより文字の読み書き、安定した仕事につくことができません。これにより、貧困になるという負のスパイラルが存在しているのです。
ただ、逆の視点で考えてみると、教育を受けることで、文字の読み書きができます。
そして安定した仕事につくことができます。結果、貧困問題を解決できるのではないでしょうか?教育を受ければ、多くの問題を解決できるのではと考えました。
しかし、教育とはすぐに成果がでるものではありません。そのため後回しにされやすい問題なのです。
これを改善する必要があると思います。
でも実は、昨年までのMDGsで教育の目標とされていた「学校に通うこと」に関しては、現在90%まで達成されているんです。
しかし、カンボジアの教育目標をみていると、学校の数は年々増加しているのに対して、教師の数は年々減少しているのです。
減少の理由としては、教師の高齢化による退職者の増加が挙げられます。それに伴い、新たな人材を発掘しなければなりません。その際、中学卒業レベルの人材が先生になる現状があります。こういった状況下では、「質の高い教育」を提供することができません。そこで教師の質を上げるべく私たちが考えたのが、「教員資格制度」を作ることです。
中学卒業レベルではなく、高校や大学を卒業した人材を採用することで、教員の基準を高めることができると思います。
また「教員育成学校」をつくることで、質を上げることはもちろん、人数も増やすことも可能だと思います。
さらには、教育を専門に扱う部門がない国連に新たに教育部門を作り、ユニセフ、ユネスコと協力することで質の高い教育を提供することができるのではないでしょうか?
しかし、いくら教師の質を上げても、学校を作っても生徒がいなければ何の意味もありません。
現地の人には、教育なんて受ける必要がない、受けなくていいという意識があるのも事実です。
まずはこの意識から変える必要があります。
これは、生徒だけではなく、送り出す親の二人の意識を変えることが重要と思いました。
そして今私たちができることを考えると、現地のこどもたちへ、分かりやすく絵本やマンガ、動画を作ることで教育の重要性を伝えることができると考えました。
教育にはまだまだたくさんの問題があります。しかし、私たちにもできることがあるんです。
みんなで協力をして、募金活動や物資支援など一人一人の子どもたちに教育を受ける環境を作るお手伝いをすることです。
現地の情報を理解し、考え、自発的に行動する。
そうすることで世界に役立つ第一歩を踏み出せるのではないでしょうか。
ご清聴ありがとうございます。
伊勢原ロータリークラブ例会会場
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