伊勢原ロータリークラブについて
卓話
[2496回 例会]添田 博充氏
こんにちは。年度最後の卓話をさせていただきます。本日はデータを見ながら日本の社会保障について考えてみたいと思います。
社会保障にはどんな問題があるのか。こちらに社会保障給付費の推移をまとめたデータがあります。医療費、介護費など、今、ものすごい勢いで増えています。社会保険の保険料と給付額の差額は年間50兆円。そこに43兆円程度税金が投入されています。社会保険でありながら「税金」が投入されているのです。
社会保障の問題はつまり「お金が全く足りてない」ということです。
もし、自分の会社にこういったセクションがあった場合、このセクションを皆さんは残しますか? 普通はこれだけ赤字を出しているセクションは切るのが一般の経営者の考えだと思います。ただ、国として社会保障を切るわけにはいかないので、毎年50兆円の赤字を生みながら進んでいます。
こうして赤字の額はどんどん増えていきます。どのくらい増えていくのか?2025年には年間で151兆円と試算されています。1965年、9人で一人の老人を支えていました。2012年には2.4人で一人の老人を支えています。そして2050年には、1人で一人の老人を支えることになるといわれています。
すでにシステムとして破綻しているのです。
学習院大学 鈴木先生が調べた「社会保障制度の世代間損得について」データがあります。年代別に納めた額と使う額の差額を算出したものです。
1945年生まれ 現在70歳前後 +3780万円
2000年生まれ 現在17歳前後 −3400万円
明らかに不公平です。よく、若い人はだらしないなどとお説教をしている人がいますが、この数字を見たらとそんなことは言えないと思います。
では、どうやってこの問題を解決するか?一回潰すしかない。潰して負債を処理する会社に任せる。国の借金ですから、100年、200年で返済していけばそんなに大きな負担にはならないはずです。それに加え税金投入分をカットする。
そうすることで医療・介護サービスも向上していくと思います。
個人としてできることはないでしょうか?私は大切な保険料をなるべく使わないように心がけることにしています。私自身が医療を受診するときは、保険を使わずに自費で支払いをすませるなどし、国の保険料をなるべく使わないようにします。
自分の生産性を上げて、なるべく国のお金を使わないで生きていく。
たくさんのお金を稼いで、たくさんの税金を納めて、たくさんのお金を使う。
ロータリアンのマークのように「社会の効率的な歯車」になれるよう生きたいと思っています。
とりとめのないお話となってしまいましたが、ご清聴ありがとうございました。
過去の卓話をみる