1、インフルエンザ インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症で、突然の高熱、咽頭痛、関節痛などの全身症状と、咳・ 鼻汁や咽頭痛などの呼吸器症状がみられ、毎年冬季に繰り返し流行します。乳幼児、高齢者や呼吸器などに基礎疾 患がある人では重症化することがあり、高齢者などでは肺炎の併発し、重症になると死亡することもあります。 A 型インフルエンザは多くの動物に感染し、人間に感染する型はほぼ決まっていますが、人間以外の動物で特に 問題になるのは鳥のインフルエンザです。基本的に鳥のインフルエンザは人間には感染しにくいのですが、豚は鳥 と人間のインフルエンザの両方に感染することがあり、その際に豚の中で鳥型の性質を持ったまま人間にも感染 する新しいウイルスができて大流行を起こすことがあります。2009 年に大流行を起こした新型インフルエンザ も鳥と人間と豚のインフルエンザが遺伝子再集合という変異を起こして出現したウイルスだったということが分 かっています。 秦野伊勢原医師会では 2009 年の新型インフルエンザの時より有志からのインフルエンザの報告を集計してい ますが、その集計を利用して地域でのインフルエンザの流行状況を調べていて、年齢別では 10 歳代までと 20 歳 以降で流行の時期が少し異なったり、昨シーズンでは B 型インフルエンザが秦野ではやや流行がありましたが伊 勢原ではほとんど流行しなかったことなどが分かりました。 今はインフルエンザの診断にはほとんどの場合迅速診断キットが使われていますが、この迅速診断キットの性 能確認も以前から行っていて、今年も学会での発表を行いました。迅速診断キットの性能はかなり良くなってい て、発熱からあまり時間がたっていなくてもかなり正確に診断できるようになっています。 外谷 正人君 市川先生、卓話期待しておりますし、楽しみにしております。 〃 月曜日に仕事が一本決まりました。日向の橋の補強工事ですが、やったことのない仕事なので楽し んでやってみます。 結婚祝い 仙波 史生君→結婚して 2 年経ちましたが、今でも新婚気分です。妻もクリスマス例会の参加を 楽しみにしており、2 人でロータリーライフを楽しんでいます。これからもよろし くお願いします。 スマン 築城 忠生君→11/25 国際交流会には多くの皆様にご参加いただき、ありがとうございます。私 は所用により欠席となります。スマンです。 会員数 出席計算に用いた数 出席者数 出席率(％) 前々回修正出席(％) 事前 MUP 堂前 慶之君→クラブ研修リーダーセミナー 東井 重和君→伊勢原平成 RC 東君・堂前君・東井君・荒巻君・萩原(庸)君 外谷君・仙波君・鈴木君→芝桜プロジェクト草刈り 61 59 31 52.54 なし 出席報告 貝原 剛規 出席委員会委員長 委員会報告 健康卓話 市川こどもクリニック 院長 市川 正孝君 インフルエンザの予防にはワクチンが最も大切です。インフルエンザワクチンが発病を予防する効果は低い時 はほぼ 0％、高い時は 90％近くといろいろな条件で異なり、ワクチンを接種しても発症することはありますが、 高齢者などが肺炎になり重症化して命にかかわったりするのを予防する効果は高いと考えられています。またワ クチン全般に言えることですが、個々人が病気になるのを抑えるだけではなく、集団の流行を抑えて病気になる人 を減らすという効果もありますので、ワクチンを接種することは重要です。 2、肺炎球菌ワクチン 肺炎は戦後まもなくまでは日本人の重要な死因でしたが抗生物質の普及などで減っていました。しかし高齢化 が進んでいることなどがあり、最近では肺炎は死因の 3 位になっています。この肺炎の原因の 3 割は肺炎球菌に よるものですが、肺炎球菌にはワクチンがあり、このワクチン接種により肺炎の発病は半分位に減らすことがで き、死亡は半分以下にできるというデータがあります。昨年から肺炎球菌ワクチンは 65 歳以上で 5 歳毎の年齢 の時に公費で接種できるようになっていますので、医療機関に問い合わせていただければと思います。ちなみにこ のワクチンの公費接種は当院では扱っておりません。 3、帯状疱疹 帯状疱疹は、水痘（みずぼうそう）のウイルスが背骨の横にある後根神経節という神経の根っこのところに潜ん でいて、体の抵抗力が落ちた時にそのウイルスが目を覚ますように再度活動して神経に沿うように皮膚に帯状の 水泡（水ぶくれ）を作る病気です。この時に多くの場合強い痛みを伴い、治った後でも帯状疱疹後神経痛という痛 みが続くことがある厄介な病気です。帯状疱疹は 50 歳以上になると増えてきますが、水痘ウイルスによる病気な ので、水痘ワクチンを接種することにより帯状疱疹の発病を予防できることが分かってきています。外国や日本で の検討で水痘ワクチンを接種することで帯状疱疹の発病は半分位（以下）になり、帯状疱疹を発病した場合でも帯 状疱疹後神経痛などの痛みも軽くなるなど軽症になるというデータがあります。帯状疱疹もワクチンで予防する 時代になってきたと言えます。この水痘ワクチンは当院でも接種しています。 小児科医の私から皆さんの健康に資することができると思われるお話をさせていただきました。参考にしてい ただければ幸いです