Isehara Rotary Club DISTRICT2780

伊勢原ロータリークラブについて

卓話

[2569回 例会]村山 恵子氏
古くから、「1 土、 2 焼き、 3 細工」 と言うように
なんと言っても焼き物の原点は、それを生み出す土にあります。
備前、唐津、信楽、美濃 など 各地にある伝統的な窯場は陶土となる土の採れる場所に発生し、その土の性質に応じた成型、装飾、施釉、焼成の方法を得て固有の特色となり発展してきたものです。

土とは?
地球の表面を覆う地殻は、内部にある高温のマグマが冷えて固まったもの。
この地殻は主に花崗岩、石英などの岩石からなり、これが地熱や水・炭酸ガスなどで風化され細かい粒となったのが粘土です。
主な成分はカオリナイトと呼ばれ、珪酸とアルミナからできています。
多くの粘土には不純物が多く入っているため精製します。掘り出した粘土の塊または粉末を多量の水に入れ十分に攪拌して分散させます。
細かい粘土粒子は水中に浮遊し混在する粗い石英や長石、あるいは岩石の粉砕物などは短時間に沈んでしまうので、濁った部分を取り出して水切りを行います。この作業を水簸(すいひ)と言います。水簸の条件によっていろいろな細かさの粒子を分けることができます。
このようにしてできた粘土を使用し、作品を作り上げます。
陶器は焼き物です。
焼いて初めて出来上がるもので、その方法を焼成と言い熱量を与えて素地内に高温の化学反応を起こさせる事です。
現在はどこにいても各地の土が簡単に手にはいる便利な時代です。
私の大物作品の粘土は、信楽の土3種類をブレンドして使用しています。

現在の日本の工芸事情
陶芸には、伝統工芸、現代工芸、民芸などいろいろな製作方法があります。
・伝統工芸には、長年にわたり受け継がれている技術や技が用いられた美術工芸のことで、備前焼、唐津焼、信楽焼、美濃焼、九谷焼、伊万里焼などがあり、その産地に根差した工芸作品を製作しています。
その技を競うため毎年日本橋三越で「日本伝統工芸展」が開催されています。
その頂点が、重要無形文化財保持者 いわゆる人間国宝です。
・現代工芸は、用の美を謳いつつ自由な感性に基づき作品を製作します。その中には製作上伝統に入るものもありますが、多くは自由な発想と感性に基づき作品を作ります。展覧会では、私も所属している「日本新工芸展」「現代工芸展」「日工会展」などがあり、その頂点が「日本美術展覧会、いわゆる日展」です。
・民芸は、1926年(大正15年) 柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎、バーナードリーチらにより提唱された「生活文化運動」で民衆生活の中から生まれ、日常的に使われる地域独特の手工芸品です。展覧会には「国展」などがあります。
人間国宝には民芸作家からも選ばれています。
さて、私の作家活動ですが、1975年に作陶を始め、1982年に伊勢原市に築窯いたしました。
前回にもお話ししたと思いますが、作陶生活の方向性を決めるための第1歩は展覧会への出品でした。何事においても結果を求められた環境の中で自分らしさ、作品を見たときに誰かとわかる作品を作りたいと思いました。
先にお話しした、伝統工芸、現代工芸、民芸など釉薬で製作するか、その他の材料を使用して華飾したりするか・・・
作陶生活の方向性を決める為の製作方法として、まずは諸先輩方の作品をじっくりと観察し、自分の独自性を出すのは「絵付け」以外にはないと感じました。
それより日々、スケッチを積み重ねて、具象、抽象の下絵を作品に書き込み独自の形と色に仕上げました。
今から30年前、京都の女流陶芸展に初出品、初入選した時の喜びはひとしおでした。

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ACCESS

伊勢原ロータリークラブ例会会場 和膳 照國
〒259-1133 神奈川県伊勢原市東大竹937-1/TEL:0463-92-1919

http://wazen-terukuni.com/

●小田急線伊勢原駅南口より平塚方面へバスで5分、馬渡停下車。
●伊勢原街道(61号線)沿い。
●伊勢原駅から1,326m
●送迎バス有り